司会:ありがとうございました。それでは最後に、最優秀賞の米澤さんの、表彰式に移らせていただきます。佐藤先生よろしくお願い致します。

佐藤:はい。最優秀賞、米澤隆殿。貴方は30歳以下の若手建築家7組指名による、ガラス建築の設計競技において、ガラス素材の新しい使い方を提示され、多様な光のある空間表現をし、特別な成績をおさめられましたので、これを賞します。はい、おめでとうございます。

(拍手)

米澤:ありがとうございます。

(拍手)

司会:ありがとうございました。それでは佐藤先生からもどうか一言、講評をお願い致します。

佐藤:はい。米澤さん、今日はおめでとうございました。決して見た目の派手さに惹かれて選んだと、いうことはありません。まだまだ改善点もあるでしょうし、問題点も多々指摘されることもあるかと思いますが、私としてはこのような構造が成立するところが見てみたいと思う魅力が一番ありました。もちろん建築の魅力は構造だけに限らず、2組の案もそれぞれ魅力がある中で、少しだけ優れていたのではないかなと思います。3組とも非常に魅力的な案だったので、最優秀賞を決定するのがなかなか難しかったのですが、そのような理由で米澤さんを選ばせていただきました。先ほど審議をしていた時にも、こうなったほうがいいんじゃないか、という案がどんどん出てくる状況でしたので、実際どのようなものが建つのか驚かせて欲しいなという期待をこめて、最優秀賞を送りたいと思います。おめでとうございます。

司会:ありがとうございました。今回の賞金と致しまして、優秀賞の方には各5万円。最優秀賞の方には10万円を贈呈させていただきます。本当におめでとうございます。それでは最後になりましたが、本日審査員をおつとめいただきました、旭硝子株式会社の花澤様より総評をお願いいたします。

花澤:旭硝子の花澤でございます。会場の皆様、遅くまでお疲れ様でした。また、優秀賞の久保さん、増田さん大坪さん、おめでとうございます。そして最優秀賞の米澤さん、本当におめでとうございます。私の印象を簡単に申し上げますと、久保さんの提案は、例えば海の中からの太陽が差し込むような、すがすがしい光のイメージが頭の中に入ってきて、みせていただいた動画でも、やっぱりそのような印象を受けました。この提案を実際の展示の中でも見ることができたらすばらしいなと思いました。 同時に実現させるのはかなり大変だなと思っていました。それから増田さん大坪さんは、プレゼンテーションそのものが非常にシャイで、用意周到とはまったく真逆な印象で不安感は拭えなかったのですが、なんとなく外せない魅力があるなと、そんな複雑にも素敵な印象を受けたのは私だけではないと思います。非常にチャーミングな印象をうけました。それから最優秀となった米澤さんのプレゼンテーションですが、最後の最後まで手を抜かなかった。古い言葉で、錦上に花を添えるという言葉がありますが、これでもか、これでもか、というような手を抜かないプレゼンテーションに好感を持ちました。私が心配なのは、先ほどの話ではないですが…ガラスは500枚ですか?(笑)

米澤:あっ…ちょっとまた検討します。

花澤:これから色々と打ち合わせが必要になってくるかもしれませんが、来年の3月の展示に向けて、また試行錯誤していただきたいと思います。今日は皆様、おめでとうございました。

司会:ありがとうございました。

(拍手)

司会:以上をもちまして、30歳以下の若手建築家によるガラス建築の設計競技、公開審査を終了いたします。本日は皆様遅くまでご清聴ありがとうございました。

(拍手)

司会:また、本日決定いたしました米澤さんの提案は、この後、技術的な検証と基本設計を経て、来春に、原寸での展示を含めた展覧会の開催を予定しております。みなさまどうぞご期待くださいませ。本日はどうもありがとうございました。

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